作品の感想

「逃亡者」の感想。最後まで緊張感満点

妻殺害の罪を着せられ、死刑判決を受けた外科医が決死の逃亡を続けながら、真犯人を見つけ出すサスペンス映画だ。主演は『インディ・ジョーンズ』シリーズ、『推定無罪』、『スター・ウォーズ』シリーズのハリソン・フォード、『沈黙の戦艦』、『JFK』、『メン・イン・ブラック』シリーズで強烈な個性を持つ役を演じたトミー・リー・ジョーンズだ。また『アリスのままで』でアカデミー主演女優賞を受賞したジュリアン・ムーアが医師役で出演している。
ハリソン・フォードが演じるのはシカゴの著名な外科医リチャード・キンブルだ。キンブルはある日、病院から自宅へ戻ると妻ヘレンが何者かに殺されているのを発見する。その際に片腕の男ともみ合った。しかし、現場に残されていた証拠からなんと、自身が妻を殺害したとされ、裁判にかけられしまう。判決は死刑。だが護送中の事故に乗じて脱走し、執拗な追跡をくぐり抜けながら真犯人を見つけ出すために決死の逃亡を開始する。
何度も執拗な追跡が迫りながらもくぐり抜けて真犯人に近付いていくキンブルだが、その真犯人は驚くべき人物であった。そして製薬界の陰謀も知ることになるのだ。
大迫力の列車事故、ダムへのフリーフォールは圧巻だ。そしてキンブルを追跡する連邦保安官補サミュエル・ジェラードを演じるのはトミー・リー・ジョーンズだ。この映画で彼はアカデミー助演男優賞を受賞している。逃亡者確保のために的確な指示を出していく。決死の逃亡を続けるキンブルのシーンと的確な指示を出すジェラードのシーンの対比が見事だ。
オープニングからエンディングまで緊張感満点であっという間に映画に引き込まれていく。そして聖パトリックのパレードの中にキンブルが溶け込んでしまうシーンも見事だ。
見どころはなんと言っても逃げるキンブルと追うジェラードの間に生まれるサスペンスだ。捕まりそうになりながらも間一髪のところで追跡をかわすシーンはハラハラ、ドキドキの連続だ。

ちなみに映画『逃亡者』の舞台となったのはアメリカの大都市シカゴだ。かつて凶悪なギャングであるアル・カポネが牛耳っていた都市として知られている。映画のシーンを思い出しながらシカゴでロケ地めぐりをしてみるのもまた面白いだろう。
かつてアメリカで1963年に放送され、驚異的な視聴率をたたき出した人気テレビシリーズの映画化だ。さらにこのテレビシリーズは実際に起きた殺人事件が基になっている。1954年にサム・シェパードという医師の妻が殺害され、夫であるサムが犯人とされたという事件だ。